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懐かしの濃厚魚のスープ

イワシの濃厚なスープを仕込みました。懐かしいスープです。好きなんです。

初めて海外旅行に行ったのは二十歳すぎのパリです。かなちゃんと二人で一週間くらいだったかな。彼女は英語ペラペラなのですが全く語学能力のないワタシ。旅行用フランス語を機内で勉強した気がします(笑)

当時はガイドブックに出ているようなところに行くのが精一杯でしたが楽しい思い出です。人生でいくつかの「初めて」食べた体験も懐かしいですね~。ベルサイユ宮殿駅のカフェでサラダたのんだら大きな皿に手でちぎっただけのかなり大き目レタス類とトマトやオリーブ、別にオイルと塩とビネガー、胡椒が添えてあって自分で調味してチョキチョキナイフフォークで食べたり(今思えばルネサンス時代と同じ食べ方ですね~)、ピカソ美術館の近くで酸っぱくてさっぱりしたもの食べたくてレモンタルト頼んだらまさかのタルトの上に大量のメレンゲがのってたとかいろいろ初めて体験でしたね~。結構おいしかったな~。

さて、さんざブラッスリーやカフェで水分を奪われるようなバケットサンド(もう、バケットの端で唇切りそうな香ばしい、それがおいしいんですけどね)とか食べて過ごしてて2月のヨーロッパの乾燥ぐあいに飽き飽きしていたところです。

二人で入ったレストラン?ビストロ?かなり暗くて茄子のマークに茄子色の店だったと思います。日本人の吉川さんは乾燥に耐えかねてもう!汁物とか魚とか食べさせてくれ=!(初の海外旅行だからね(笑))ってなっていたのでsoupe de poissonスープ・ド・ポワソン、魚のスープとかいてあるそれを注文しました。ちなみにかなちゃんはfruits de mar フリュイ・ドゥ・メール、つまり海の幸の盛り合わせ(氷の載った3段お盆みたいなのに牡蠣やムールやスカンピが出てくるやつ)だったか生ガキを1ダースか2ダース頼んでいた気がする。。

そしたらドロッとしたなにか←それが魚のスープ(笑)とマヨネーズチックなソースに小さく切ったバゲット。そして別添えで大量のグリュイエールチーズが盛られてきました(笑)予想外すぎる‼と当時は衝撃。

ちなみにスープ類は贅沢なコンソメはぬきにして、ヨーロッパでは基本的にスプーンが立つくらいの濃度のほうがおいしいとされています。今はちょっと変わったかもだけど。アジア圏のシャバシャバな汁物は基本存在しないです。その時は知らなかったのね。 ↓↓見るからに濃そうでしょ。

骨から何から全部投入して絞り出すような濃厚なスープ。日本の潮汁のような清汁ではないけれどそれひとつで満足できるような漁師料理を感じます。結局すごくおいしくて一人前が大量だった(小鍋?みたいなので出てきた気がする)のだけれどほとんど食べました(笑)

上の動画のようにいろんな魚を入れてもおいしいし、個人的にはイワシオンリーのスープもちょっとつみれちっくな満足があって大好きです。

セットになっているパンにこのマヨネーズちっくなソースとグリュイエールチーズをのせて、スープにのせてしみしみさせて食べます。

このマヨネーズチックなソースもクラシックなレシピでつくりました。

私がコックになってはじめて買った本のひとつ、le guide culinaireエスコフィエフランス料理に出ています。天皇の料理番で有名になった秋山シェフのご推薦本の一つでもあり、今でも迷ったときは辞書的に確認します。フランス料理の本なんだけれど出汁の取り方やサラダなどイタリアのルネサンス時代を彷彿させるようなレシピがいくつもあります。

まぁ、今辻静雄さんのかいたエスコフィエをしばらくぶりに読んでるから私の中で流行っているんだけどね(笑)

すり鉢(と日本語でかいてあるけど多分本当は大理石のやつ)でニンニクをつぶし、卵黄をいれてオリーブオイルを糸のように垂らしながらつくっていきます。

こういうのはほんとう、焦ってはダメ。地味~にたらーり、すりすりすりすり、たらーり、すりすりすりすりを無限に繰り返すので分離しないんです。あと温度も重要。

エスコフィエ先生の言うとおりにするといくらレシピの分量が衝撃的な割合でも本当に失敗がありません。そしておいしいです。

懐かしいなぁ。

濃厚なイワシのスープ、おいしいので食べてくださいね。

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